Art Support Tohoku-Tokyo 2011→2020

連載東北からの便り

10年目をきくラジオ モノノーク

第5回
2020年10月10日

話題
オープンニングトーク/世界の今日/10年目の手記/あなたの“立ち上がりの技術”教えてください/わたしのレコメンど!/エンディングトーク

オープニングトーク

10月10日、「10年目をきくラジオ モノノーク」の第5回が放送されました。
前回放送から1ヶ月。パーソナリティは瀬尾夏美と桃生和成。東北リサーチとアートセンター(TRAC)からお届けします。
前回お休みをいただきまして、1ヶ月ぶりのモノノーク。ありがとうございます!

世界の今日

本日のゲストは美術家の北澤潤さん。北澤さんは国内外のさまざまな地域で、その土地の暮らしに寄り添うようなアートプロジェクトを展開しており、現在はインドネシアのジョグジャカルタを拠点に活動されています。
瀬尾とは、2011年に、福島県の新地町にて開催されていた「マイタウンマーケット」という活動の際に会って以来ということで、久しぶりの再会となったそうです。

インドネシアでは2月末ころには感染者数の増加に伴うロックダウンが起こる雰囲気があるなか、北澤さんはジョグジャカルタに残ったそう。これまでは日本との往復生活でしたが、こんなにも長い期間ジョグジャカルタにとどまったのははじめてだとのこと。

東南アジアでもっとも感染者数の多いインドネシアでは、国がロックダウンを行わなかったため、ジョグジャカルタでは政府からの指示によらない、地域ごと、自治会ごとに各自で入口を封鎖するなどする「セルフ・ロックダウン」が起こったそう。政府の働きにほとんど期待していていない市民たちが自活でなんとかするという、北澤さん曰くとても「インドネシアらしい」営みで対処していたとのこと。陽気でゆっくりしながらも、言うべきところでははっきり意見を言う、インドネシアの町で暮らす人々の雰囲気が伝わってきます。

東日本大震災直後、最初に避難所に入ったときのザワザワとした感覚や、そこに暮らす人々のたくましさは、インドネシアにおいて人為的に強制退去させられたカンプン・アクアリウムという村の姿と重なるところもあるそうです(北澤さんは「IDEAL HOME CONTEST」という活動を行いました)。

とても1コーナーには収まりきらないほど、たくさん北澤さんにはお話していただきました。いつかじっくりまたお話も聞いてみたいし、インドネシアにも行ってみたい。
北澤さん、ありがとうございました!


北澤潤さんとオンライン中継

10年目の手記

第3回は8通の応募がありました。これまでに比べて20代の若い方からの応募があったのが印象的でした。その中から朗読でお届けしたのは、はっぱとおつきさまさんの「2011年3月12日から、現在(いま)へ」。朗読は俳優で、東京デスロックとヌトミックに所属する原田つむぎさんです。

はっぱとおつきさまさんが言うように、3月11日のことはたくさん言葉にされてきましたが、3月12日と言われるとピンとこない人も多いように思います。その後、何年も自宅を離れざるを得なくなった原発事故のことが、あらためてこうして言葉にされるとハッとさせられところがあります。

前回に続き、一部ではありますが、印象的だった手記も紹介。佐々木里奈さんの「きれいな星としょうが焼き」でも語られる3月11日夜の「荒浜に数百の死体が打ち上げられている」というニュースは、桃生さんも車で聞いたと言います。多くの人の印象に残る衝撃的なものでした。

今回はなんと89歳の最年長の方から手書きでの応募もありました。引き続き応募をお待ちしております。次回締切は11月29日、あなたにとっての10年目、ぜひえいやっと書いて見てください!

あなたの“立ち上がりの技術”教えて下さい

今回は、盛岡市在住で合同会社ホームシックデザインの代表社員であり、アートディレクター/クリエイティブディレクターとして活躍されている清水真介さんにお話を伺いました。清水さんは盛岡で東北の作家に焦点をあてたCyg art gallery、そしてレンタルスペースのToastも運営されています。桃生は清水さんと大学時代からの付き合いだそうで、見知った仲のインタビューに緊張している様子。

被災三県として取り上げられる岩手県ですが、盛岡市だけで考えると震災のときよりも、最後まで感染者の出ることのなかった、このコロナへの戸惑いのほうが大きかった、と語る清水さん。それに応えて瀬尾が、緊急事態宣言の際仙台の人たちが「震災に比べれば」と、とても落ち着いていた姿が印象的だったと語りました。

今後はまたさらなる会社・プロジェクトを立ち上げたいという清水さん。「この後作戦会議ですねー」と、終始なごやかなインタビューでした。

わたしのレコメンど!

最後のコーナーは「わたしのレコメンど!」。今回はあおすみなぎさんから、ペットのレオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)のアルコピの寝顔をいただき、可愛らしい顔になごみます。このコーナーもみなさまからの投稿をお待ちしております!

ということで、次回は11月14日、21時よりお届けします。
手記の応募も引き続きお待ちしております!

ON AIR曲
■ Silampukau「Puan Kelana」
■ Spangle Call Lilli Line「cast a spell on her」
■ けもの「コーヒータウン」

(執筆:中村大地)

特集10年目の
わたしたち

震災後、地図を片手に
歩きはじめる

12月公開