Art Support Tohoku-Tokyo 2011→2021

特集10年目のわたしたち

10年目の手記

思いがけない災禍のなかで迎えた10年目。突然の変化にうろたえ、これまでと異なる暮らしに戸惑うとき、どこかであの「震災」を思い出したり、振り返ったりする人もいるでしょう。ふと思い出したこと、忘れられないこと、忘れたくないこと。ここでは、東日本大震災にまつわる出来事を綴ったみなさんの手記をお届けします。
これまでの経験を、さまざまな人とわかちもつだけでなく、手記のなかや、そこから生まれる対話には、これからをともに生き抜くためのヒントがあるのではないでしょうか。

「10年目の手記」プロジェクトメンバーが選び、「10年目をきくラジオ モノノーク」で朗読した手記には、特別選考委員の小野和子(民話採訪者/みやぎ民話の会)のコメントと中村大地(作家、演出家/屋根裏ハイツ主宰)が演出した俳優の朗読音声が付いています。

手記は、2020年6月から2021年1月にかけて応募いただいたものを掲載しています。また、水戸芸術館現代美術ギャラリー「3.11とアーティスト:10年目の想像」展の会期中(2021年2月20日〜5月9日)に募集した手記も併せて掲載する予定です。

私にとっての

きのした あい

今も容易に思い出せること

純金

10年目の気持ち

momo

もしも、あの日が……

みっち~

東京から疎開して

秦 岳志

ナンノタメニ

ならろくすけ

自身の被災、3.11からの数日間

しもやまだまこと

先生とハムスター

ハム太郎

壁を作っていた自分

米津勝之

オーストラリアでの311

だゆう

福島の自動車学校

森田洋介

人生の選択

緑の真珠

地元が好きということ

あず

金曜の午後

桜野かおり

海から離れず生きた10年

小野春雄

暗闇に光る、小川の向こうには

しょうじこずえ

10年、温度差、ムカムカさ

しょうじこずえ

女川のサンマの味

ユウレイボヤ

絵描きの意思が芽生えた日

餃子は酢と胡椒

「その日」被災地にいなかった、宮城県民の私

せら

無題

柳川みよ

悲しみの共有をはばむ見えない溝

藤田敏則

あの時「は」幸運だった

山の端

嬉しい発見

しずく

コーヒーカップの違和感

寿限無

東北の伴走者

echelon

50キロ

なかの

震災を経験して

愛田 正

“青い鳥のように”

荒川雪野

兄の思い出

吉田健太

2011年3月12日(土)

山本浩貴

父と娘

ホクロメガネ

これまで語ってこなかった失敗

庄子隆弘

この先通行止め

コンノユウキ

ふるさとはいつまでも輝いている

太田眞樹子

今までと違う

ひさみ

10年と僕と

八月朔日

今日の復興に思うボランティアさん達のこと

近藤乃子

消えた故郷

ほでなす

茨城県の東日本大震災

監督

ひとりでよがった、さんにんでよがった

海仙人

空に聞く

H.A

3月12日

海仙人

大震災から1か月後の「福島県浜通り地震」は日本で初めての「正断層」が引き起こした

しもやまだまこと

もとちゃんへ

島津信子

スタート

西條成美

ある大学3年生の優雅な(はずだった)午後

平岡希望

三陸で臓器提供への道を拓いた陸前高田の親子

久保田洋一

津波さえ来なかったら

目黒とみ子

看板

あむ

日本は罹患している。家族も罹患。僕も罹患した。

澤 隆志

黙祷の時間

K.O

きれいな星としょうが焼き

佐々木里菜

自分の今いる場所で

大政 愛

思いはいつも南三陸町

2011年3月12日から、現在(いま)へ

はっぱとおつきさま

こころの記憶 届けたいこの想い

小坂 仁

私にとっての陸前高田

名古屋の住人

プールにて

海仙人

僕が歩き始めるまで

水島久光

9年前の《あの日》から

木村奈緒

こぼれていく時間を集めて

柳澤マサ

あの日

海仙人

祖母の日記

八木まどか

思い出すざわざわ

水月浮太郎

20.2リットル

高野信也

被災後10年目の日常

ちーたま

知らない

むろうち

黒い水

ユウレイボヤ

「10年目の手記」プロジェクトメンバー

瀬尾夏美

(アーティスト/一般社団法人NOOK)
1988年東京都生まれ、宮城県在住。土地の人びとのことばと風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2012年より3年間、岩手県陸前高田市に拠点を移し、対話の場づくりや作品制作を行う。2015年仙台市で、土地との協働を通した記録活動を行う一般社団法人NOOKを立ち上げる。ダンサーや映像作家との共同制作や、記録や福祉に関わる公共施設やNPOとの協働による展覧会やワークショップの企画も行っている。著書に『あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる』(晶文社)。

中村大地

(作家、演出家/屋根裏ハイツ主宰)
1991年東京都生まれ。東北大学文学部卒。在学中に劇団「屋根裏ハイツ」を旗揚げし、8年間仙台を拠点に活動。2018年より東京在住。人が生き抜くために必要な「役立つ演劇」を志向する。近作『ここは出口ではない』で第2回人間座「田畑実戯曲賞」を受賞。「利賀演劇人コンクール2019」ではチェーホフ『桜の園』を上演し、観客賞受賞、優秀演出家賞一席となる。一般社団法人NOOKのメンバーとしても活動。

高森順子

(社会心理学者/阪神大震災を記録しつづける会)
1984年神戸市生まれ。愛知淑徳大学助教。専門はグループ・ダイナミックス。2010年より阪神・淡路大震災の手記集制作を行う「阪神大震災を記録しつづける会」事務局長。2014年に井植文化賞(報道出版部門)受賞。2011年より3年間、「人と防災未来センター」において災害資料を収集、保存、公開、展示する実務を担当。被災体験の分有の場の創出に関するアクションリサーチを継続している。

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