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特集10年目のわたしたち

10年目の手記

思いがけない災禍のなかで迎えた10年目。突然の変化にうろたえ、これまでと異なる暮らしに戸惑うとき、どこかであの「震災」を思い出したり、振り返ったりする人もいるでしょう。ふと思い出したこと、忘れられないこと、忘れたくないこと。ここでは、東日本大震災にまつわる出来事を綴ったみなさんの手記をお届けします。
これまでの経験を、さまざまな人とわかちもつだけでなく、手記のなかや、そこから生まれる対話には、これからをともに生き抜くためのヒントがあるのではないでしょうか。

「10年目の手記」プロジェクトメンバーが選び、「10年目をきくラジオ モノノーク」で朗読した手記には、特別選考委員の小野和子(民話採訪者/みやぎ民話の会)のコメントと中村大地(作家、演出家/屋根裏ハイツ主宰)が演出した俳優の朗読音声が付いています。

「10年目の手記」プロジェクトメンバー

瀬尾夏美

(アーティスト/一般社団法人NOOK)
1988年東京都生まれ、宮城県在住。土地の人びとのことばと風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2012年より3年間、岩手県陸前高田市に拠点を移し、対話の場づくりや作品制作を行う。2015年仙台市で、土地との協働を通した記録活動を行う一般社団法人NOOKを立ち上げる。ダンサーや映像作家との共同制作や、記録や福祉に関わる公共施設やNPOとの協働による展覧会やワークショップの企画も行っている。著書に『あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる』(晶文社)。

中村大地

(作家、演出家/屋根裏ハイツ主宰)
1991年東京都生まれ。東北大学文学部卒。在学中に劇団「屋根裏ハイツ」を旗揚げし、8年間仙台を拠点に活動。2018年より東京在住。人が生き抜くために必要な「役立つ演劇」を志向する。近作『ここは出口ではない』で第2回人間座「田畑実戯曲賞」を受賞。「利賀演劇人コンクール2019」ではチェーホフ『桜の園』を上演し、観客賞受賞、優秀演出家賞一席となる。一般社団法人NOOKのメンバーとしても活動。

高森順子

(社会心理学者/阪神大震災を記録しつづける会)
1984年神戸市生まれ。愛知淑徳大学助教。専門はグループ・ダイナミックス。2010年より阪神・淡路大震災の手記集制作を行う「阪神大震災を記録しつづける会」事務局長。2014年に井植文化賞(報道出版部門)受賞。2011年より3年間、「人と防災未来センター」において災害資料を収集、保存、公開、展示する実務を担当。被災体験の分有の場の創出に関するアクションリサーチを継続している。

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